序論は、数ある論文の中で「なぜこの研究を読むべきか」を、一般から特定へと向かう逆三角形の論理で簡潔に示す箇所です
研究論文の序論(Introduction)は、研究の動機、「なぜ行ったか、何を行ったか」 を読者に伝える場所です。毎年、数千のジャーナルで数百万本の論文が発表されるなかで、なぜこの研究を読む価値があるのかを示すことで、読者の興味を引く必要があります。
序論には、背景(background)または文脈(context)、問題、リサーチクエスチョンまたはナレッジギャップ、そして目的(purpose/aim)またはアプローチを書きます。
論理の流れは逆三角形です。一般的な内容から始め、特定の研究内容へと読者を導きます。
★秘訣:序論は、方法・結果・考察を書いた後に書くことをおすすめします。全文をIMRaDの順序でドラフトする必要はありません。序論から書き始めると長くなりやすく、焦点がずれてしまうことがよくあるためです。
冒頭では一般的なトピックを扱い、定義と事実を述べます。総説(レビュー)論文をここで複数引用できます。
そのうえで、その分野のこれまでの研究で欠けているもの、誤解されていること、または誤りを指摘します。このとき「However」「Although」「Whereas」「Despite」などの語が使われます。
★秘訣:批判する対象は、研究を行った研究者ではなく、過去の研究です。
序論の最後に、研究の目的と手法を書きます。これらは、序論の冒頭で述べた問題文・リサーチクエスチョン・仮説と一致している必要があります。
たとえば上記の例はトランジスタのショットキー障壁を扱う研究ですが、温度を変えることで障壁を克服できる可能性があります。この場合、序論の最後で目的とアプローチを述べ、ショットキー障壁とトランジスタに触れ、高温を調整して障壁を克服する方法を説明します。問いに直接答えることで、読者の時間を無駄にせず、研究分野への貢献を明確に示すことができます。
ジャーナルや大学によっては、序論とは別に文献レビューの章を求められることがあります。
序論の章や小見出しには「1」「1.1」「1.1.1」と番号が振られることもあります。トピック・問題点・仮説またはリサーチクエスチョン・目的と手法を含む序論の後に、別途レビューを置く構成です。どの構成が適しているかは、実際に試して判断します。
同じ内容でも、整理の軸によって構成が変わります。
| 整理の軸 | 構成例 |
| 機序を主軸にする(上記例左) | 機序ごとに整理し、その中で乳房・肝臓などの部位を並べる |
| 部位を主軸にする(上記例右) | 乳房・肝臓などの部位で分け、その中で機序別に書く |
| 章の種類 | 呼ばれ方の例 |
| 文献レビュー | Background/Related Work/Current Concepts など |
| 手法の理論を述べる章 | Theoretical or Conceptual Framework/Theoretical Background |
序論は、研究の意義を読者に届ける最初の関門です。エダンズは、研究上のナレッジギャップの特定から、論文の校正、研究内容を的確に伝えるコンテンツ作成まで、研究の各段階で支援します。
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公開日:2023年10月17日 最終更新日:2026年7月10日