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読み手の心をつかむ序論(Introduction)の書き方とは?|研究論文の序論ガイド

作成者: Admin|Jul 10, 2026 12:04:44 AM

序論は、数ある論文の中で「なぜこの研究を読むべきか」を、一般から特定へと向かう逆三角形の論理で簡潔に示す箇所です

研究論文の序論(Introduction)は、研究の動機、「なぜ行ったか、何を行ったか」 を読者に伝える場所です。毎年、数千のジャーナルで数百万本の論文が発表されるなかで、なぜこの研究を読む価値があるのかを示すことで、読者の興味を引く必要があります。

序論には何を書くべきか?

序論には、背景(background)または文脈(context)、問題、リサーチクエスチョンまたはナレッジギャップ、そして目的(purpose/aim)またはアプローチを書きます。

論理の流れは逆三角形です。一般的な内容から始め、特定の研究内容へと読者を導きます。

構成にはいくつかのパターンがあります。

  • 序論の中に文献レビューを含める
  • 短く端的な序論を書き、その後に独立した文献レビューの章を続ける
  • 研究手法に関連する文献を扱う「セオリー(理論)」の章を置く

序論の長さ

  • 論文全体の15%を超えないようにする
  • 完全な文献レビューではなく、簡潔なレビューを目指す

★秘訣:序論は、方法・結果・考察を書いた後に書くことをおすすめします。全文をIMRaDの順序でドラフトする必要はありません。序論から書き始めると長くなりやすく、焦点がずれてしまうことがよくあるためです。

読み手の興味を引く序論の冒頭・中盤はどう書くか?

冒頭では一般的なトピックを扱い、定義と事実を述べます。総説(レビュー)論文をここで複数引用できます。

そのうえで、その分野のこれまでの研究で欠けているもの、誤解されていること、または誤りを指摘します。このとき「However」「Although」「Whereas」「Despite」などの語が使われます。

★秘訣:批判する対象は、研究を行った研究者ではなく、過去の研究です。

序論の最後には何を書くべきか?

序論の最後に、研究の目的と手法を書きます。これらは、序論の冒頭で述べた問題文・リサーチクエスチョン・仮説と一致している必要があります。


たとえば上記の例はトランジスタのショットキー障壁を扱う研究ですが、温度を変えることで障壁を克服できる可能性があります。この場合、序論の最後で目的とアプローチを述べ、ショットキー障壁とトランジスタに触れ、高温を調整して障壁を克服する方法を説明します。問いに直接答えることで、読者の時間を無駄にせず、研究分野への貢献を明確に示すことができます。

文献レビューやセオリーの章は必要か?

ジャーナルや大学によっては、序論とは別に文献レビューの章を求められることがあります。

序論の章や小見出しには「1」「1.1」「1.1.1」と番号が振られることもあります。トピック・問題点・仮説またはリサーチクエスチョン・目的と手法を含む序論の後に、別途レビューを置く構成です。どの構成が適しているかは、実際に試して判断します。

文献レビューの整理の仕方(例)

同じ内容でも、整理の軸によって構成が変わります。

整理の軸 構成例
機序を主軸にする(上記例左) 機序ごとに整理し、その中で乳房・肝臓などの部位を並べる
部位を主軸にする(上記例右) 乳房・肝臓などの部位で分け、その中で機序別に書く

章の呼び方

章の種類 呼ばれ方の例
文献レビュー Background/Related Work/Current Concepts など
手法の理論を述べる章 Theoretical or Conceptual Framework/Theoretical Background

序論チェックリスト

背景または文脈

  • 徹底した文献レビューを行った
  • 研究の背景を説明した
  • このトピックについて現在までに分かっていることを述べた

問題・リサーチクエスチョン・ナレッジギャップ

  • 問題またはナレッジギャップを明確に説明した
  • なぜこの問題の答えを見つける必要があるかを説明した

目的・目標・アプローチ

  • 仮説またはリサーチクエスチョンが明確で、理論的な根拠がある
  • すべての重要な概念と変数を説明した
  • 明確な目的とアプローチを説明した

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公開日:2023年10月17日 最終更新日:2026年7月10日